6G「ゴールデンバンド」が都市の常識を覆す!ソフトバンク、東京・銀座で7GHz帯の予想外の有効性を実証

ソフトバンクは、ノキアの協力の下、6G(第6世代移動通信システム)向けの周波数として検討されている7GHz帯の電波(センチメートル波)を利用した屋外実証実験を2025年6月から実施し、その有効性を評価しました。東京都中央区銀座エリアにMassive MIMOに対応した実験用基地局3局を設置し、都市部において良好なエリアカバレッジと通信品質の両方を確保できることを確認しました。

AI(人工知能)を活用したさまざまなサービスの普及に伴い、モバイル通信のトラフィックは急速に増加していくと予測されています。世界全体のネットワークトラフィックは2024年から2034年にかけて5倍から9倍に増加すると見込まれており、6Gには大容量通信と広域な通信エリアの構築が不可欠です。特に6.4GHzから8.4GHz帯のミッドバンドは、電波特性が良く、既存の5Gで得た経験を活かせることから、世界的にも6Gの「ゴールデンバンド」として注目されています。

実証実験では、7,180~7,280MHzの周波数帯を使用し、ビルの屋上に設置された3.9GHz帯の商用5G基地局と並べて比較評価を実施しました。

電波伝搬特性の評価によると、基地局からの見通しの良い大通り沿いでは、7GHz帯の伝搬損失が一般的な試算(6dB高いとされる)よりも低く、3.9GHz帯との差分が1dB未満という結果になりました。これは、大通りの両側の建物による反射(キャニオン効果)で電波が分散しにくいことが要因の一つと考えられています。

また、通信品質を示すSINR(信号対干渉雑音比)の実測値は、全てのエリアで0dB以上となり、中央値は5.9dBを記録しました。7GHz帯は、電波が見通し外への回り込みが少ない特性がある一方で、隣り合う基地局同士の干渉が発生しづらいため、品質が劣化しにくいことが確認されました。これにより、7GHz帯においても高出力のマクロ局によって繁華街を広くカバーし、品質の良い通信エリアを構築可能であることが示されました。

現在、欧州では6.4GHzから7.1GHz帯をIMT(国際移動体通信)バンドに割り当てる動きが進むなど、グローバルで周波数政策の議論が活発化しています。日本では既存業務(FPUや衛星通信など)との共用や移行コストが課題ですが、ソフトバンクは、7GHz帯が広い周波数幅に対応できることから、6Gの早期かつ効率的な展開に極めて重要であると位置づけています。今後は、AIによる電波の動的な制御(スペクトラムセンシングなど)を活用し、既存業務との共用を目指す方針です。

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