MediaTek、アクセスポイントとクライアント向けに世界初の Wi-Fi 7プラットフォームを発表

  • MediaTek、アクセスポイントとクライアント向けに世界初のWi-Fi 7プラットフォームを発表
  • Filogic 880とFilogic 380がもたらす最も高速かつ高信頼性のWi-Fi 7エクスペリエンスで次世代のコネクティビティを推進

MediaTek(https://www.mediatek.jp/ )は2022年5月23日、通信事業、小売業、エンタープライズ、および消費者向け電子デバイス製品の各市場での高帯域幅アプリケーション向けに開発された、Filogic 880およびFilogic 380 Wi-Fi 7プラットフォームソリューションを発表しました。この2つのチップは、初めて市場投入されるWi-Fi 7ソリューションのひとつで、これらを活用することにより、デバイスメーカーは最新のコネクティビティテクノロジーを搭載した最先端の製品を提供することが可能になります。

Filogic 880は、Wi-Fi 7アクセスポイントと新しい先進のホストプロセッサソリューションを組み合わせた完全なプラットフォームで、通信事業、小売業、およびエンタープライズの市場向けに業界で最も優れたルーターおよびゲートウェイソリューションを提供します。最大通信速度36Gbpsで、ペンタバンド4×4までサポート可能なスケーラブルなアーキテクチャを備えています。Filogic 380は、スマートフォン、タブレット、テレビ、ノートPC、セットトップボックス、OTTストリーミングデバイスなど、あらゆるクライアントデバイスにWi-Fi 7接続を提供するよう設計されています。このチップのデュアルコンカレント2×2機能は、MediaTekが対応するプラットフォームソリューションも併せて提供しているため、すぐに使えるように最適化されています。設計プロセスの合理化、性能の最大化、市場投入までの時間の短縮が可能になります。

MediaTek コーポレートバイスプレジデント兼インテリジェントコネクティビティ事業部ジェネラルマネージャーのAlan Hsuは、次のように述べています。「当社のワイヤレス接続ソリューションは、最先端のテクノロジーを使用して最速のパフォーマンスを実現するように開発されており、多数の新規市場でWi-Fi 7の採用を推進するというMediaTekのコミットメントを示すものです。Filogic 880とFilogic 380により、当社のお客様は、高速で信頼性の高い常時接続体験を提供することで、業界の増大する接続ニーズに応えることができます。」

MediaTekのFilogic 880は、Wi-Fi 7アクセスポイントに強力なアプリケーションプロセッサとネットワーク処理ユニット(NPU)を組み合わせており、Wi-Fi、イーサネット、パケット処理の性能において理論上の上限を実現します。このチップは、広範な種類のインターフェースと周辺機器を提供しており、さまざまな最終製品やアプリケーションの設計を容易にカスタマイズできます。

Filogic 880プラットフォームには6nm Wi-Fi 7アクセスポイントソリューションと、以下の機能が含まれています。

  • 4096-QAM、320MHz、MRU、MLOなど、主要なWi-Fi 7技術に対応
  • ペンダバンド36Gbpsの速度にスケールできる柔軟性
  • 1つのチャネルで最大10Gbpsに対応
  • OFDMA RU、MU-MIMO、MBSSIDに対応

Filogic 880プラットフォームは、Wi-Fi 7機能に加え、クアッドコアArm Cortex-A73アプリケーションプロセッサや先進のNPUを含む強力なホストプロセッサも提供しています。主な特長は以下の通りです。

  • Wi-Fiとイーサネットの両インターフェースに搭載された先進のハードネットワークオフロードエンジン
  • IPSec、SSL/TLS、DTLS(CAPWAP)、SRTP、MACsecを高速化する組込みネットワーク暗号エンジン(EIP-197)
  • 高速インターフェース(5Gbps USBおよび10Gbps PCI-Express)、UART、SD、SPI、PWM、GPIO、およびOTPに対応し、豊富なプラットフォームのカスタマイズが可能

Filogic 380は、クラス最高の接続性を実現するために設計された、スタンドアロン型のシングルチップ6nm Wi-Fi 7とBluetooth 5.3のコンボソリューションです。スマートフォン、テレビ、ノートPC、セットトップボックス、OTTストリーミングデバイスなど、MediaTekのSoCを搭載する多くの電子デバイス製品向けに最適化されています。

Filogic 380の主な特長は以下の通りです。

  • 4096-QAM、320MHz、MRU、MLOなど、主要なWi-Fi 7テクノロジーに対応
  • 最大6.5Gbpsの速度を提供するMLOに対応
  • 1つのチャネルで最大5Gbpsに対応
  • 2.4GHz、5GHz、6GHzの各帯域に対応
  • デュアルバンド同時接続のためのデュアル2×2無線モードをサポート
  • LEオーディオを搭載した最新のBluetooth 5.3

MediaTekは、Wi-Fi 7規格の開発に当初から携わっており、Wi-Fi 7テクノロジーをいち早く導入した企業の1社です。Wi-Fi 7の登場は、超高帯域幅アプリケーションにとって、Wi-Fiが真の有線/イーサネット接続の代替となり得ることを初めて示すことになります。Wi-Fi 7テクノロジーは、家庭、オフィス、産業用ネットワークのバックボーンとなり、マルチプレーヤーAR/VRアプリケーションからクラウドゲーム、4Kビデオ通話、8Kストリーミング、さらにその先の用途までシームレスなコネクティビティを提供します。

MediaTekは、5月24日から5月27日にかけて台湾の台北で開催されるComputex 2022で、アクセスポイントとクライアントの両エコシステムに対応するFilogic Wi-Fi 7プラットフォームソリューションのデモを行う予定です。

MediaTekのFilogicポートフォリオの詳細については  https://www.mediatek.jp/products/networking-and-connectivity/filogic-wifi6-wifi7 を参照のこと。

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