ASUS JAPAN、日本の法人PCおよびAIインフラ市場へ本格参入。新フラッグシップPC「ExpertBook Ultra」を発表

ASUS JAPAN株式会社は2026年6月17日、法人向け事業戦略および新製品発表会「ASUS Summit 2026」を開催した。同社は今後、コンシューマー市場で培った製品力とスケールメリットを活かし、日本の法人PC市場ならびにAIインフラ市場でのシェア拡大を本格化させる。

■コンシューマー市場の実績を基盤に法人市場へ本格参入

冒頭、ASUS会長のJonney Shih氏が登壇し、AI技術への全面的な投資と、日本市場を重要視する姿勢を表明した。

続いてASUS JAPAN代表取締役社長のAlvin Chen氏が国内のビジネス戦略を説明した。 グローバルのコンシューマー向けノートPC市場において、ASUSは売上高で競合他社を上回る世界第2位の実績を挙げており、部品調達などで強力な規模の経済を確立している。日本国内においては、マザーボード市場で21年連続シェア1位を維持するほか、教育市場でシェア2位(23.5%)、官公庁市場でシェア3位と着実に成長している。今後はこれらの基盤を活かし、民間企業向けのビジネス展開をさらに加速させる方針を示した。 また、日本市場における品質向上への取り組みとして、国内到着時に独自の製品テストを追加実施することで、初期不良率を極めて低く抑えていることも報告された。

■約990gの法人向けフラッグシップPC「ASUS ExpertBook Ultra」

新製品として、法人向けノートPCの最上位モデル「ASUS ExpertBook Ultra」が発表された。インテルの最新「Core Ultra プロセッサー」を搭載し、Copilot+ PC要件を満たす本機は、高度なAI処理能力を備える。 航空機にヒントを得たマグネシウム・アルミニウム合金を筐体に採用し、最薄部10.9mm、最軽量モデルで約990gの薄型軽量化を実現した。ディスプレイには、耐久性と省電力性を高めた3Kタンデム有機EL、または軽量で割れにくい3Kフレキシブル有機ELを採用している。最大26時間の長時間バッテリー駆動や、静音性に優れた冷却システム、ハプティックタッチパッドなどを備え、操作性も高めている。

ステージ上では耐久性を示すデモンストレーションが行われ、端末の上に100kgのウェイトプレートを載せる耐荷重テストや、1リットルの水をキーボードにかける防滴テストが実演された。いずれのテスト後も端末は正常に動作し、米国軍事規格(MIL-STD-810H)に準拠した堅牢性が証明された。 想定売価は構成により299,800円から499,800円(税込)で、同日15時より順次販売および予約受付を開始する。

なお、本シリーズのアンバサダーには俳優の綾野剛氏が就任した。

■AIサーバーの展開と販売パートナー支援の強化

PC製品に加え、AIインフラ関連のソリューションも紹介された。NVIDIAの次世代アーキテクチャを採用した「GB300 NVL72」および「HGX B300」搭載AIサーバーをいち早く市場投入する。さらに、機密データを外部に出せない環境でのローカルAI開発に適した、最大20 PFLOPSの演算性能を持つデスクトップ型AIスーパーコンピューター「ExpertCenter Pro ET900N G3」など、エッジからデータセンターまで幅広いAIニーズに対応する製品群を展開する。台湾の国家プロジェクトで10年以上にわたりHPC基盤を提供してきた実績も強調された。

また、販売パートナー企業との連携を強化するため、新たな販売支援プラットフォーム「ASUS Partner Alliance」の提供が発表された。本プラットフォームにより、パートナー企業はオンライン上で案件登録、製品の在庫や仕様の検索、導入済み製品の保証状況確認などを一元的に行える。 加えて、企業のIT管理者の負担を軽減するため、独自のカスタムOSイメージ提供サービス(Image Maker)やゼロタッチ登録への対応、全国47都道府県をカバーするオンサイト保守など、導入から運用、保守に至るまでのトータルサポート体制を整備している。

ASUS JAPANはこれらの充実した製品群と支援体制により、日本の法人市場において最も信頼されるパートナーを目指すとしている。

この記事を書いた人

海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けています。

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