ユナイテッド航空、成田―パラオ線新規就航 パラオ大統領も出席し記念式典を開催

ユナイテッド航空、成田―パラオ線新規就航 パラオ大統領も出席し記念式典

ユナイテッド航空(UA)は2025年10月29日、東京/成田国際空港とパラオ共和国(コロール)を結ぶ直行便の新規就航を記念した式典を成田国際空港で開催した。この路線開設により、UAは日本からパラオへの通年直行便を運航する唯一の航空会社となる。

就航記念式典には、パラオ共和国のスランゲル・ウィップス・ジュニア大統領閣下、ユナイテッド航空のスティーブ・モリッシー国際規制・政策担当副社長をはじめ、外務省の堀井巌外務副大臣、国土交通省、成田国際空港の関係者など、多数の来賓が出席した。式典では、日本の伝統において福と新たな始まりを象徴する鏡開きが執り行われ、新路線の門出を祝った。

週2便運航で所要時間約5時間に短縮

新路線は週2便(水曜/土曜の成田発、木曜/日曜のパラオ発)で運航される。これまで経由便を利用していたフライトが直行便となり、所要時間は約5時間と大幅に短縮される。初便はほぼ満席の153名の搭乗で運航された。運航機材はボーイング737-800型機(座席数166席)で、2026年末までにボーイング737 MAX 8型機への入れ替えが予定されている。新機材には全座席背面の個人用モニターなどが導入される。

ユナイテッド航空:成田は重要なハブ

モリッシー副社長は、成田がUAにとって「お客様とオペレーションにとって重要なハブ」であると説明した。この直行便新設は、太平洋地域の接続性を高め、地域経済の成長を支えたいというUAの決意の表れであるとし、パラオは成田を経由することで米国本土の5つのハブ空港(ニューアーク、ヒューストン、デンバー、ロサンゼルス、サンフランシスコ)とスムーズに結ばれると述べた。パラオ線は、グアム、マニラに続くパラオへの3番目のフライトであり、UAはモンゴル、高雄、セブなど、この地域における独自の位置を活用した路線追加を積極的に行っている。

パラオ大統領:日本との友好の橋

ウィップス・ジュニア大統領は、本路線の開設が「日本とパラオの友好の橋」となると強調し、旅行、ビジネス、文化交流の機会を広げる重要なマイルストーンであると評価した。また、この直行便は家族やビジネス、さまざまな機会をつなぎ、経済的なレジリエンス(回復力)を作り出すものになるとの期待を示した。大統領は、週2便でのスタートながら、将来的に週4便への増便を希望する考えを表明した。パラオは美しい島々で世界有数のダイビングスポットとしても有名であり、日本との間には歴史的な繋がりがあると述べた。

国土交通省:日本人観光客の増加に期待

国土交通省の中村文俊氏(成田国際空港長)は、パラオが自然の魅力と日本との歴史的・文化的な関わりを併せ持つ「観光地としてのポテンシャルが非常に高い国」であると指摘した。これまでは定期的な直行便がないため日本人観光客の渡航先として選ばれにくかった可能性があるが、今回の就航により、米国からの乗り継ぎ客だけでなく日本人観光客の利用も大いに期待されると述べた。堀井外務副大臣も、直行便の運航開始を歓迎し、多くの日本人観光客がパラオを訪れることで、両国の発展に繋がることを期待すると述べた。

この記事を書いた人

海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けています。

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