災害、イベント、日常が一変。「PicLive」が創るリアルタイム地図情報ネットワーク

スペイン・バルセロナで開催された「MWC25」で、ミックウェアグループが発表した新たなソーシャルメディアアプリ「PicLive(ピックライブ)」が注目を集めました。会場のブースで担当者は、その革新的な機能と将来性について詳細を語りました1 。

「PicLive」は、投稿された写真、ビデオ、ライブ配信が地図上の位置情報とリアルタイムに紐づくという画期的なソーシャルメディアです。担当者によると、従来のSNSとは異なり、ユーザーは地図インターフェースを通じて、特定の場所で今何が起こっているのかを視覚的に把握できる点が最大の特長と話しています。ブースでは、バルセロナの交通カメラの映像が地図上に表示されたり、YouTubeのライブ配信と地図が連携するデモンストレーションが行われました。

担当者は、「PicLive」のユースケースとして、災害時の情報収集における優位性を強調。従来のSNSでは、投稿された情報に位置情報が紐づいているかが不明確な場合があるのに対し、「PicLive」では投稿に必ず位置情報が付与されるため、より現場の状況に近い情報を迅速に把握できると説明しました。また、投稿は直近12時間以内の新しい順に表示されるため、時間経過に伴う状況の変化をリアルタイムに捉えやすいとのことです。

災害対応以外にも、イベントや集客への活用も期待されています。イベント主催者は、開催場所周辺のユーザーに対してリアルタイムな情報を発信したり、混雑状況などを視覚的に伝えたりすることで、新たな集客機会を創出できる可能性があると担当者は述べました。

「PicLive」の基本的な機能は全て無料で提供される予定です。将来的なマネタイズとしては、広告掲載のほか、ユーザーが投稿した動画の売買システム、イベント主催者向けの有料プランなどが検討されていることが明かされました。有料プランでは、12時間以上前の過去の動画の閲覧や保存などが可能になる見込みです。

ユーザーは、アプリを通じて写真や動画を撮影・録画し、位置情報を付与した上でアップロードできます。ライブ配信も同様に位置情報と連携します。一方、交通カメラやYouTubeの連携といった公式な情報は運営側が提供し、一般ユーザーは投稿できません。将来的には、タクシーの車載カメラからのリアルタイム映像なども位置情報と連携して配信する機能が追加される予定であることも言及されました。

担当者によると、「PicLive」は今月末にiOS、Android、PC版が同時にリリース予定とのこと。PC版ではNFT(非代替性トークン)の機能も提供される計画があるそうです。

地図とリアルタイム情報を組み合わせた「PicLive」が、今後の情報収集やコミュニケーションのあり方にどのような新たな価値をもたらすのか、その動向が注目されます。

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